実年齢と肌年齢のギャップを縮めるちから
20代のころはみんなと同じようだった肌も、30代、40代と年齢を重ねるに連れて、実年齢と肌年齢のギャップに大きな個人差が見られるようになります。これは基礎肌力の差によるもの。
基礎肌力を高い水準に保つことは、肌年齢を保つことにつながります。
知っておきたい基礎肌力のこと
美肌の秘訣は基礎肌力にあり。
肌のハリ、弾力、うるおいなど、基礎肌力が高ければ高いほど肌はより美しくなります。
基礎肌力の高さは肌年齢の若さ。
基礎肌力は単純に年齢で決まりません。鍛えていれば実年齢よりきれいな肌をキープできます。
今日からでも基礎肌力は鍛えられる。
基礎肌力は基礎体力と同じ。年齢に関係なく、なまければ下がり、鍛えれば上げられます。
基礎肌力を支える4つのちから
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真皮のちから(細胞産生力)
シワやたるみを防ぎ、肌のハリや弾力をたもつ
真皮層には肌のハリや弾力をたもつコラーゲンやエラスチン、みずみずしい潤いを保つヒアルロン酸が多く含まれています。
これらの美肌成分を作り出すのが「線維芽細胞」。線維芽細胞が加齢や紫外線によってダメージを受けてしまうとしわやたるみの原因となります。
ハリや弾力をキープしいつまでも若々しいお肌をたもつためには、肌内部の線維芽細胞が活発に働いていることが重要です。 -
表皮のちから(ターンオーバー)
つぎつぎ生まれる細胞が、肌トラブルを素早く解消
肌の細胞は日々生まれ変わっています。表皮の一番下にある「基底層」で生み出された角質細胞は、およそ14日間かけて押し上げられ、さらに一定の期間(約14日間)が過ぎるとアカとなってはがれ落ちていきます。
この肌が生まれ変わるサイクルをターンオーバーと言い、加齢やストレスなどで代謝が低下すると、このサイクルが40~45日と伸びてしまいます。若いころに比べ傷が治りにくく感じるのはこのためです。
基礎肌力が高い状態とは、ターンオーバーが順調で、理想の28日周期をキープしている状態です。 -
角質層のちから(保湿とバリア機能)
さまざまな刺激から肌を守り、みずみずしいうるおいをキープ
角質細胞には細胞内にうるおいをたくわえるNMF(主にアミノ酸から構成される天然保湿因子)があります。
このNMFや細胞間脂質(主な構成成分はセラミド)は
水分を保持してみずみずしいうるおいのある肌をたもっているほか、さまざまな刺激から肌を守るバリア機能を持っています。
角質層の状態をととのえることは、基礎肌力の維持にとっても重要な要素だといえます。 -
毛細血管のちから(血行)
酸素や栄養を肌細胞に届け、老廃物を血液に戻す
真皮内にたくさんある毛細血管。動脈の流れが酸素や栄養素などを細胞に届けて、静脈やリンパ管が細胞から二酸化炭素や老廃物を血液に戻すという循環をおこなっています。
この循環が乱れると細胞が生きるために必要な栄養や酸素が不足して、
肌のターンオーバーや繊維芽細胞のはたらきまで滞ってしまい、
基礎肌力低下の大きな要因になります。
今日からできる!基礎肌力を鍛える生活
基礎肌力の向上ポイントは第一に生活習慣の改善。 第二に運動。質の良い睡眠や食事を心がけ日常的にからだを動かすようにしましょう。しなやかで健康な体を作る習慣は、年齢知らずできれいな肌をつくる習慣でもあるのです。また、お肌の代謝を良くするには、表情筋のトレーニングも有効です。
スキンケアの選び方にもポイントがあります。基礎肌力は「内面からつくりだすちから」なので、肌に与えるだけの甘やかすケアではなく、肌自らがつくりだし「守る力」や「きれいになろうとする力」、すなわち基礎肌力を高めるスキンケアを選びましょう。